八束脛
やつかはぎ

 群馬県に伝わる巨人。
 昔、夜になると畑から作物が盗まれるという事件があったので、村人たちは見張りを立てることにしました。夜、村人が畑を見張っていると大男が現われて、背負っている藤蔓の籠に作物をたくさん入れて去っていきます。村人が大男を尾行すると、大男は山の中に入っていき、大きな岩の前に着きました。岩には洞窟があり、大男はそこに掛かっている藤蔓を伝って、洞窟の中に姿を消しました。村人は一度村に戻り、大男のことを皆に話しました。村人たちは、藤蔓を切れば大男は村へ来れなくなると考え、洞窟に行って藤蔓を切断。それ以来、大男が村に来ることはありませんでした。
 その後、村では疫病が流行り、やがてそれは大男の祟りだと云われるようになりました。村人たちが再び洞窟に行くと、洞窟の中には大男の骨らしきものが散らばっていて、脛の骨は足首まででも8掴みありました。散らばった骨を拾って供養すると、疫病も治まりました。
 この大男の正体については、安部貞任たちの残党だったという説もあります。
 現在、洞窟があった岩には八束脛神社が建てられているそうです。

 


参考文献
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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