破多破多
ばたばた

 広島県、山口県、和歌山県でいう怪異。
 バタバタについての記述は『岩邑怪談録』『譚海』『紀伊続風土記』『碌々雑話』『筆のすさび』などにあり、「破多破多」という表記は『岩邑怪談録』にあるものです。
 『岩邑怪談録』には、岩国(山口県)で起こった怪異について記されています。文久年間(1861年〜1863年)の秋から冬頃のこと。午後の10時くらいから翌日の朝まで、街中でバタバタと渋紙を叩くような音が聞こえたそうです。
 和歌山県の城下の宇治では、冬の夜が明ける頃、東のほうからバタバタと音が鳴り出すと云われていました。その音は家の前を通って西へ過ぎていくそうで、別名を「宇治のこだま」と言うそうです。
 広島県では、夜になると城下の6丁目で、筵を叩いて塵を払うような音、あるいは杖で畳を叩いているような音が聞こえたそうです。音がする場所に行くと、次は違う場所から音が鳴り出します。この音を出している者は、、または「バタバタ石」という、触れると瘧になるとされる石の精だと云われています。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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