波山
ばさん


『絵本百物語』三 「波山」
桃山人・文、竹原春泉・画
【江戸時代】

 『絵本百物語』(1841)に描かれている、大きな鶏のような妖怪。
 挿絵には「深藪のうちに生じ常に口より火を吐て夜々飛行すとぞ」 と記されています。
 波山は、世間では「婆娑婆娑」と呼ばれ、伊予の山中では「ばさばさの化」と言って子供を脅かしたそうです。夜更けに、山家の門口をバサバサと叩かれたのに、戸を開けると何もいない、といったことが度々ありました。また、波山は常に深い藪に棲んでいて、人目につきません。火を吐きますが、これは狐の息と同じようなものだと、桃山人は解説しています。橘氏の随筆にも「ばさばさは庭鳥の大いなるに類せり」と記されているのだそうです。

 


参考文献
本竹原春泉 絵本百物語―桃山人夜話―』 多田克己 編、京極夏彦 ほか文 (国書刊行会)
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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