入道なぎの火の玉
にゅうどうなぎのひのたま

 長野県の日向山入道なぎに伝わる火の妖怪。
 昔、金右衛門という、その付近の領主である片桐小八郎の家来だった男性がいました。織田軍が乱入した際、敗北した片桐は山へと逃げて行きましたが、金右衛門はこっそりと自分の家に帰りました。ところが、帰ってみると金右衛門の家族は山賊に襲われて全滅していました。金右衛門は精神がおかしくなり、行方が分からなくなってしまいました。
 それ以来、入道なぎには大入道になった金右衛門が火の玉とともに現われるようになりました。これを目撃した人は、みな精神がおかしくなって命を落としてしまうので、村人たちは神主に依頼して金右衛門を鎮めました。するとその日の夜、大入道と無数の火の玉が入道なぎから出現。片桐が逃げて行った山を目指して飛び去りました。それからは怪異が起こらなくなったそうです。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)


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