釣瓶落とし
つるべおとし

 愛知県、滋賀県、岐阜県、京都府などに伝わる妖怪。釣瓶下ろしとも呼ばれています。
 夜に木の下を通ると、人の首や釣瓶が落下してくるというもの。京都府では「夜鍋済んだか釣瓶下ろそうかギイギイ」と言いながら落ちてきたそうです。
 柳田國男の「妖怪名彙」(1938)には「ツルベオトシ 釣瓶落し又は釣瓶卸しという怪物が道に出るという話は、近畿、四国、九州にも分布して居る。井戸の桔槹というものが始めて用いられた当座、その突如たる運動に印象づけられた人々の、いい始めた名と思われる。この妖怪も大木の梢などから出しぬけに下がって来るというので怖れられたのである。或は大きな杉にが住んで居て、下を人が通ると金の釣瓶ですくい上げたという話もある(愛知県伝説集)。人をさらうためだけなら金にも及ばなかったろう。何かこれには隠れた意味が有りそうである」 と記されています。
 また、『古今百物語評判』(1686)にも釣瓶下しという火の妖怪が記載されています。

 


参考文献
本妖怪談義』 柳田國男 (修道社)
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)

関連頁
もののけが湧く書庫
 └ 妖怪名彙 柳田國男 1938〜1939年


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