天火人
てんかじん

 群馬県に伝わる火の妖怪。
 提灯のような丸い形の火が現われて、飛びながら近づいてきます。そして、人の後ろから飛びあがって破裂し、火を降りかけて気絶させた挙句、その人の血を吸ってしまいます。
 天火人の正体はだといわれています。ある日の夜、火の玉を目撃した飛脚が刀で火を斬りつけ、朝になって村人が血の跡を辿っていくと、馬のように大きな貉の死体がありました。それ以来、天火人は現われなくなったそうです。
 また、天火人の正体を邦波又太郎という人の亡魂だとする話もあります。邦波は天火人が出る地域の領主だった人で、上杉謙信に攻め込まれて籠城した際、地元の人たちに助けてもらおうとしましたが、地元の人たちは邦波を助けませんでした。邦波はそれを恨みながら死に、その恨みが天火人となったのだそうです。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)


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