手長足長
てながあしなが

 秋田県、長野県、福島県、山形県に伝わる巨人。
 長野県では、手長足長は諏訪明神の家来だと言われていて、手長足長を祀った手長神社があるそうです。
 秋田県や山形県では、手長足長は鳥海山で暮らしていたと伝えられています。あるとき、手長足長が日本海で船を襲撃したり、里にやってきて悪事を働いたりしていることを知った大物忌神が、3本の足を持つ霊鴉を放ちました。鴉は手長足長がいると「有や」、手長足長がいないと「無や」と鳴いて里の人間たちに教えました。それがきっかけとなり、鳥海山の三崎峠は「有耶無耶の関」と呼ばれるようになりました。後に慈覚大師がその地を訪れて、手長足長のことを知り、吹浦(山形県)に行って100日間に渡るお祈りをしました。すると鳥海山は吹っ飛んでしまい、手長足長もいなくなったそうです。

 清涼殿内には手長足長が描かれた障子があったようです。清少納言の『枕草子』に「北の隔てなる御障子は荒海の絵生きたるものどもの恐ろしげなる手長足長などをぞ描きたる 上の御局の戸をおしあけたれば常に目に見ゆるをにくみなどして笑ふ」 とあります。こちらの手長足長は、不老長寿の神仙なのだそうです。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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