テッジ

 伊豆諸島の八丈島に伝わる妖怪。
 乳房を肩にかけて襷のようにしていて、身体には瘡が出ています。テッジと仲良くなって馬草の運搬を手伝ってもらったとか、行方がわからなくなっていた子供を3日間テッジが養っていたといった話が伝わっています。また、人を夜の山道で迷わせたり、神隠しにするとも言われています。

 八丈島ではテンジという名前の妖怪も伝わっており、これもテッジと同類のもののようです。
 山番が頂上の小屋で暮らしていると、テンジが黄八丈を着た娘に化けて現われました。山番が娘を小屋に引き入れようとして腕を引くと、それは腕ではなく竹でした。山番がその竹を鉈で伐ると、テンジは悲鳴をあげて逃げ去って行きました。次の夜、またテンジがやって来て、「腕を返してくれ」と言って騒ぎました。山番が伐った竹を投げ渡すと、テンジは「ひゃっひゃっ」と笑って帰って行きました。その後、島に食べ物がなくなってしまい、山番が困っていると、小屋にテンジが来て、たくさんの山葡萄や山芋をくれました。おかげで生き延びることができた山番は、テンジに感謝したそうです。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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