太郎婆
たろうばば

 秋田県に伝わる妖怪。『譚海』にある話です。
 山で薪を集めていた男性が、帰り際、雨に降られて辻堂に行きました。男性がそこで雨宿りしていると、堂の中から誰かが会話している声が聞こえてきました。「婆が来た。踊を始めよう」「人間がいるから待て」などと話しています。そのうち格子から動物の尾が飛び出してきたので、男性はその尾を引っこ抜いて急いで逃げ出しました。
 その後、男性は隣の家に住む太郎平の母が痔になって寝込んでいることを知り、不審に思いました。太郎平の母のところに例の尾を持って行くと、太郎平の母は猫の姿になって尾を奪い取り、そのまま逃げていきました。太郎平の本物の母親は、すでに天井裏で骨になっていました。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)


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