たぬき


『画図百鬼夜行』陰 「狸」
鳥山石燕
【江戸時代】

 人を化かす動物。日本各地の昔話などに多く登場します。

 狸の伝承は四国に多く、徳島には「阿波狸合戦」の話が伝えられています。
 江戸時代の末期のこと。狸の親分・六右衛門狸が、自分の娘である鹿の子を弟子の金長狸に嫁がせようとしましたが、金長狸はそれを断りました。まさか断られると思っていなかった六右衛門狸は、「金長は俺を倒そうとしているのかもしれない」と考えました。やがて狸たちは金長軍と六右衛門軍に分かれ、狸同士で戦いを始めました。金長側には四輪狸、松平狸、庚申新八狸らが、六右衛門側には千住太郎狸、権右衛門狸らが就きました。戦いの末、金長狸の軍が勝利しましたが、金長は戦いの傷によって、まもなく死んでしまいました。

 

日本各地に伝わる狸
名前 地域
赤岩将監(アカイワショウゲン) 徳島県
赤殿中(アカデンチュウ) 徳島県
一宇山のフシナシオタケ(イッチュウヤマノフシナシオタケ) 徳島県
稲田狸(イナダタヌキ) 徳島県
隠神刑部狸(イヌガミギョウブタヌキ) 愛媛県
兎狸(ウサギダヌキ) 徳島県
打綿狸(ウチワタダヌキ) 香川県
馬の子狸(ウマノコダヌキ) 徳島県
大煙管(オオギセル) 徳島県
おきく狸(オキクダヌキ) 香川県
オサン狸(オサンダヌキ) 香川県、高知県
お染め狸(オソメダヌキ) 徳島県
お八狸(オハチダヌキ) 徳島県
傘さし狸(カササシタヌキ) 徳島県
カセブクロ 徳島県
蚊帳吊り狸(カヤツリダヌキ) 徳島県
キュウモウ狸(キュウモウダヌキ) 岡山県
金長狸(キンチョウダヌキ) 徳島県
ぎん槌(ギンツチ) 徳島県
クサイ 青森県、岩手県
首吊り狸(クビツリタヌキ) 徳島県
源内狸(ゲンナイダヌキ) 新潟県
小僧狸(コゾウダヌキ) 徳島県
権右衛門狸(ゴンウエモンダヌキ) 徳島県
シタガラゴンボコ 岩手県
芝右衛門狸(シバエモンタヌキ) 兵庫県
ジャンゴジャンゴ 香川県
四輪狸(シワタヌキ) 徳島県
新八狸(シンパチダヌキ) 徳島県
砂撒き狸(スナマキダヌキ) 愛知県、青森県、新潟県、福岡県
正安寺狸(セイアンジダヌキ) 愛媛県
関の寒戸(セキノサブト) 新潟県
千住太郎狸(センジュウタロウタヌキ) 徳島県
宗固狸(ソウコダヌキ) 茨城県
大五郎狸(ダイゴロウダヌキ) 徳島県
高須の隠元(タカスノインゲン) 徳島県
竹切狸(タケキリダヌキ) 京都府
畳狸(タタミタヌキ) 高知県
ダンザ 鹿児島県
団三郎貉(ダンザブロウムジナ) 新潟県
地車吉兵衛(ダンヂリキチベイ) 大阪府
長吉狸(チョウキチダヌキ) 徳島県
衝立狸(ツイタテダヌキ) 徳島県
槌の子狸(ツチノコダヌキ) 徳島県
トマッコ狸(トマッコダヌキ) 香川県
ナモナイタヌキ 徳島県
猫狸(ネコダヌキ) 香川県
火消し狸(ヒケシダヌキ) 徳島県
火の玉狸(ヒノタマタヌキ) 徳島県
坊主狸(ボウズダヌキ) 徳島県
松兵衛狸(マツベエタヌキ) 徳島県
豆狸(マメダヌキ) 西日本
屋島の禿狸(ヤシマノハゲタヌキ) 香川県
ヤズクサエ 岩手県
六右衛門狸(ロクエモンタヌキ) 徳島県

 


参考文献
本鳥山石燕 画図百鬼夜行』 高田衛 監修、稲田篤信 田中直日 編 (国書刊行会)
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)
本 『津々浦々「お化け」生息マップ』 宮本幸枝-著、村上健司-監修 (技術評論社)
本 『全国妖怪事典』 千葉幹夫 (小学館ライブラリー)

関連頁
もののけに出会える場所
 ├茂林寺 (群馬県)
 ├誓願寺の狸獣墓 (東京都)
 ├多聞寺の狸塚 (東京都)
 ├鎮護大使者 (東京都)
 ├建長寺 (神奈川県)
 └狸福霊祀 (神奈川県)


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