蜃気楼
しんきろう


『今昔百鬼拾遺』雲 「蜃気楼」
鳥山石燕
【江戸時代】

 海の上に幻影が現われる怪異。
 『和漢三才図会』(1712)によると、蜃気楼は蜃や大蛤が気を吐いて起こすそうです。『西播怪談実記』にも、大蛤が気を吐いて虹を見せたという話が記されています。
 蜃気楼が発生する理由については他に、新潟県では団三郎狸の仕業、東北地方などではの仕業だと伝えられています。
 蜃気楼を意味する呼び名も地域によって様々で、三重県では「狐の森」「ながふ」「和のわ」、山口県では「浜遊び」、富山県では「狐松原」「喜見城」、青森県では「狐だま」などと言うそうです。
 鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』(1781)にも蜃気楼が描かれ、「史記の天官書にいはく海旁蜃気は楼台に象ると云々 蜃とは大蛤なり 海上に気をふきて楼閣城市のかたちをなす これを蜃気楼と名づく 又海市とも云」 と記されています。

 


参考文献
本鳥山石燕 画図百鬼夜行』 高田衛 監修、稲田篤信 田中直日 編 (国書刊行会)
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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