小百合火
さゆりび

 富山県に伝わる火の妖怪。
 天正年間(1573〜1591年)のこと。富山を治めていた佐々成政の愛妾に、小百合という女がいました。あるとき、小百合のことをよく思っていない侍女が、「小百合が密通していた」という噂を流しました。その噂を信じた佐々は怒り、小百合を磯部堤へ連れて行って、榎の枝に逆さ吊りにし、アンコウ斬りにしました。それ以来、夜になるとその榎から怪火が現われるようになりました。後に佐々が豊臣秀吉に敗れたのも、怨霊となった小百合の仕業なのだそうです。
 小百合火は明治のころまで現われたそうで、夜に「小百合」と呼びかけると、恨めしそうな女の生首が出たと言われています。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)


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