清姫
きよひめ


『今昔百鬼拾遺』雲 「道成寺鐘」
鳥山石燕
【江戸時代】

 『京鹿子娘道成寺』、『今昔物語集』、『道成寺縁起』などに登場する娘。
 昔、奥州にいた山伏の安珍が、熊野参詣に訪れた際、清姫という娘に「妻にして連れて帰ろう」と冗談を言いました。それを本気にした清姫は、奥州に帰ろうとしている安珍を必死に追いかけました。逃げる安珍を追う清姫は、やがて蛇の姿に変貌。安珍は道成寺まで逃げてきて、鐘の中に隠れましたが、清姫は安珍の隠れた鐘に巻きついて炎を吐き、安珍を焼き殺してしまいました。

 鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』(1781)にも蛇となった清姫が描かれ、「真那古の庄司が娘道成寺にいたり安珍がつり鐘の中にかくれ居たるをしりて蛇となりその鐘をまとふ この鐘とけて湯となるといふ 或曰道成寺のかねは今京都妙満寺にあり その銘左のごとし 紀州日高郡矢田庄 文武天皇勅願所道成寺冶鐘勧進比丘別当法眼定秀檀那源万寿丸并吉田源頼秀合山諸檀越男女大工山願道願小工大夫守長延暦十四年乙亥三月十一日」 と記されています。

 


参考文献
本鳥山石燕 画図百鬼夜行』 高田衛 監修、稲田篤信 田中直日 編 (国書刊行会)
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


もののけが集うホームページ

inserted by FC2 system