川姫
かわひめ

 高知県、大分県、福岡県に伝わる妖怪。
 高知県では、白王神社に川姫が現われたと伝えられています。ある雨の降る夜、弘瀬某という人が白王神社に通りかかると、水際で見なれぬ女が糸わくを巻いていました。怪しく思った某が怒鳴りつけると、女はニコリと笑いました。化け物だと思った某が刀で糸わくを切ると、女は笑いながら淵に飛び込みました。友人にそのことを話すと、友人は「刀は糸を切ると威力がなくなるという。家にある刀を持っていくといい」と薦めるので、某はその刀を借りて行きました。帰る途中、先ほどの女が淵にいたので、某は刀を抜きました。女は「そんな糸切り刀では斬れやしない」と言いましたが、某はその刀で女を切り伏せることができたそうです。
 大分県に伝わる川姫は、水面を歩く妖怪だと言われ、川から来て橋の欄干に飛び乗ったという話もあります。
 福島県では、川姫を見て心を動かされた者は精気を抜かれると言われています。若者たちが水車小屋などに集まっているとき、水車の陰に川姫が現われると、年寄りの合図でみんな下を向いて息を殺すそうです。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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