金霊
かねだま


『今昔画図続百鬼』明 「金霊」
鳥山石燕
【江戸時代】

 鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』(1779)に描かれている妖怪。
 「金霊は金気也 唐詩に不貪夜識金銀気といへり 又論語にも富貴在天と見えたり 人善事をなせば天より福をあたふる事必然の理也」 と記されています。

 『兎園小説』(1825)にも金霊に関する記述があります。
 1825年3月のある朝、房州(千葉県)の農民が田圃の見回りをしていると、雷のような音とともに、鶏の卵ほどの大きさの玉が落下。農民はこれを金霊だと考え、家宝にしたそうです。

 千葉県、東京都、静岡県には金玉という妖怪が伝わっています。
 千葉県でいう金玉は、空を黄色く光る玉が飛ぶというもので、それが飛んで行く方向にある家は栄えるのだそうです。
 東京都では、音を出しながら落下するもので、これが落ちた場所にある家は、やはり栄えると言われています。
 静岡県でいう金玉は、夜、一人で歩いていると赤い光の玉が足元に転がってくるというもの。それを傷をつけたりせずに床の間に置けば金持ちになれますが、もしも傷つけてしまうと家が絶えてしまいます。扱いに注意しなければいけません。

 


参考文献
本鳥山石燕 画図百鬼夜行』 高田衛 監修、稲田篤信 田中直日 編 (国書刊行会)
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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