亀姫
かめひめ

 『老媼茶話』に記されている妖怪。
 1640年12月、会津の猪苗代城でのこと。見知らぬ子供が現われて、堀部主膳という城代に「まだお前は城主に挨拶してない。今日は主がお前に会ってやるとのことだ。急いで正装して来い」と言いました。堀部が「私の主は加藤明成だ。他に城主はいない」と反発すると、子供は「この城の主は亀姫様だ。姫路の刑部姫と猪苗代の亀姫を知らないのか。お前の天運はもう尽きた」と言って消えました。
 翌年の正月、堀部が広間に行くと、なぜか自分の席に棺桶が置かれていました。その日の夕方になると、どこかから餅をつく音が聞こえてきました。奇妙なことが続いたため、堀部は不安な日々をおくりました。そして1月18日、堀部は便所で倒れてしまい、20日に亡くなりました。
 その夏、柴崎某という武士が三本杉の清水の田んぼで七尺の大入道に遭遇し、刀で切りつけました。その入道の正体は古い大狢でした。それ以来、猪苗代城の怪異は起こらなくなったそうです。
 この亀姫は、刑部姫の妹だとも言われています。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)
本 『津々浦々「お化け」生息マップ』 宮本幸枝-著、村上健司-監修 (技術評論社)


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