元興寺
がごぜ


『画図百鬼夜行』風 「元興寺」
鳥山石燕
【江戸時代】

『百怪図巻』 「がごぜ」
佐脇嵩之
【江戸時代】

 鳥山石燕の『画図百鬼夜行』(1776)や佐脇嵩之の『百怪図巻』(1737)などに描かれている

 奈良県の元興寺に現れた鬼の話は、『本朝文粋』や『日本霊異記』などに記されています。昔、ある農民の前に雷が落ちて、そこから小さな雷神が現われました。雷神は楠で船をつくるようにと、農民にお願いました。船をつくれば子どもを授けてくれるというので、農民は言われた通りに船をつくり、船の中に竹の葉を浮かべました。雷神は空へと帰り、農民の家には子供が生まれました。その子どもは後に元興寺の童子になって、鐘楼にいた鬼を退治し、やがて道場法師という僧になったそうです。

 ちなみに、尾田淑の『百鬼夜行絵巻』(1832)では、元興寺の鬼の絵に「赤入道」という名前がつけられ、なぜかうわんの絵に「元興寺」という名前がつけられています。

 


参考文献
本鳥山石燕 画図百鬼夜行』 高田衛 監修、稲田篤信 田中直日 編 (国書刊行会)
本妖怪図巻』 京極夏彦 文、多田克己 編・解説 (国書刊行会)
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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