オッパショ石
おっぱしょいし

 徳島県にある怪石。
 力士の供養塔として立てられたもので、高さが165センチ、幅が58センチ。表面に「南無妙法連華経」と刻まれています。
 石碑が立てられてから数ヶ月経ったころから、夜中に石の前を通ると「オッパショ」という声が聞こえるようになりました。「オッパショ」は「負ぶってくれ」という意味なので、ある相撲取りがこの石を背負ってみたところ、あまりの重さに落としてしまい、石は真っ二つに割れてしまいました。それからは石から声が聞こえなくなったそうです。
 柳田國男の「妖怪名彙」(1938)には「オッパショイシ 土地によってはウバリオン、又はバウロ石などともいう。路傍の石が負うてくれというのである。徳島郊外のオッパショ石などは、或力士がそんなら負われいといって負うたら段々重くなった。それを投げたところが二つに割れ、それきりこの怪は絶えたと伝えられて、永くその割れた石があった(阿波伝説物語)。昔話の正直爺さんが、取付かば取付けというと、どさりと大判小判が背の上に乗ったというのと、系統を一つにする世間話で、実は格別こわくない例である」 と記されています。

 また、徳島県にはホーロ石という怪石も伝えられています。
 こちらも、歩いている人に「負うてくれ」と声をかけたそうです。

 


参考文献
本妖怪談義』 柳田國男 (修道社)
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)
本 『季刊 怪』第四号 (角川書店)

関連頁
もののけが湧く書庫
 └ 妖怪名彙 柳田國男 1938〜1939年


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