磯女
いそおんな

 熊本県や長崎県などでいう、磯に現われる妖怪。
 その姿は様々に伝えられていて、普通の人間と同じもの、上半身が長い髪の女で下半身が蛇、ぼやけて見えるものなどがあります。後姿は岩に見えるともいわれています。
 長崎県では、磯女は浜辺で海を見ている長い髪の女だといわれ、話しかけようとすると急に鼓膜が破れそうなほどの声で叫び、髪の毛を伸ばして人の体に巻きつけ、その毛から血を吸います。
 熊本県では、夜になると艫綱を使って磯女が船の中に入り込み、眠っている人の血を髪の毛で吸うといわれています。そこで九州の沿岸地域では、知らない場所に船を停泊させる際には碇だけを下ろして、艫綱はとらないそうです。また、眠るときに3本の苫の毛を着物の上に置いておくと、血を吸われずにすむと伝える地域もあります。御所浦島では、白髪の翁に変化した磯女が漁師の昼飯を欲しがった話が伝えられています。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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