安宅丸
あたけまる

 豊臣秀吉が造ったという不思議な軍艦。「阿宅丸」「阿武丸」とも表記します。
 罪人や志の低い人が乗りこむと、船がうなり声をあげると言われていました。伊豆で造船された船だとされ、現在も伊東市の春日神社には、安宅丸を造る際に楠を伐採した跡地が残っています。
 この秀吉の奇妙な軍艦は、後に徳川家康が江戸に置きました。しかし、生まれ故郷が恋しくなったのか、あるとき「伊豆に行こう」と言い出して、嵐の中を勝手に出航。やがて三浦三崎で発見され、廃船処理されてしまいました。
 しかし怪異はそれで終わらなかったようで、『新著聞集』には、安宅丸の船材を買った人の妻に船の霊がとり憑き、精神がおかしくなったという話があります。

 


参考文献
本妖怪事典』 村上健司 (毎日新聞社)
本日本妖怪大事典』 水木しげる 画、村上健司 編著 (角川書店)


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